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▲2五歩の可能性 [矢倉▲3七銀]

4六銀~3七桂型で▲2五歩(下図)など有り得ないと思っていたのだが、実際指されてもいるようだし、突いた後の狙いも確認しておきたい。

BANT001.jpg

▲2五桂の余地がなくなるが・・・

具体的に進めてみよう。先ずは▲2五歩と突いた先手の狙い筋から。図以下△3三銀▲1七香△8五歩▲1八飛△9五歩▲1五歩△同歩▲同香△1三歩▲5五歩△同歩▲3五歩△同歩▲同銀△3六歩▲3四歩△同銀▲同銀△同金▲1三香成△同香▲1四歩△同香▲同飛と進んで65手目図。

BANT002.jpg

先手成功。このような攻め筋があったとは・・・

▲2五歩に対し△3三銀と引くのはいかにも自然な一手だが、このように端から手を作られてしまう。手順中、△3六歩のところ△3四歩と受けられた場合は▲2六銀と引き、次に▲1三香成△同香▲1四歩△同香▲1五歩の攻めを見てこれも先手指せる。

▲2五歩は後の桂の捌きを放棄して無筋に見えるが、意外に鋭い狙いを秘めていることがわかった。▲2五歩に対しては△1三銀とこちらに引くのが正解で、以下は▲5八飛△7三角▲5五歩△同歩▲同銀△5四歩▲4六銀△8五歩▲3八飛△4二銀(52手目図)といった進展が考えられるが、▲2五歩と突いて▲2五桂の捌きを失っているため、この後が容易ではない。

BANT003.jpg

やはり▲2五歩は芳しくない。

今回は一見無筋と思われるため考えもしない▲2五歩にも相手の受け方次第では手になることを知るという意味でも有意義であった。

 

参考文献;将棋世界誌2010年11月号


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