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矢倉3七銀戦法;現在の主流②(その7) [矢倉▲3七銀]

▲5五歩に対し最善とされる△5五同歩。これを見ていく。

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▲5五歩を実現、ここから先手からは攻め切れるか。

△5五同歩に対してはさすがに▲3五銀しかないだろう。△3五同銀(60手目図)に対しこの銀を取り返す一手、さて、どちらで取り返そうかと思いきや・・・

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どちらで取るか?

ここは銀を取る一手かと思いきや、▲1二歩と打つ手もある。将棋の奥に深さを思い知らされるところである。以下△同香に▲1五香△同香▲3五角△2四香と進んで66手目図。

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細かく手をつなぐ。有力な変化。

ここまでに至る手順中、▲1二歩を利かさずに単に▲1五香と走るのは、△2五桂▲1一香成△3七銀▲1八飛△1七歩▲5八飛△2六銀上▲6四歩△8六歩▲同歩△6四歩(下図)と応じられ、攻めの細い先手は自信がない形勢。

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攻めが細い。先手自信なし。

改めて言うまでもないが香を成った際に王手になるようにしておくのが▲1二歩の意味。66手目図以下▲1三銀△3一玉▲2四銀成△同歩▲同角と進んで71手目図。

BANT005.jpg

ほぼ互角の戦いか。

▲3五角と銀を取った手に対し何か受けられた局面で、▲1三銀を打てるようにしたのが香を捨てた意味である。▲2四同角まで進んでやはり先手の攻めが細いが、後手玉を下段に落としている得も大きく、実戦的にはほぼ互角の戦いと見られているようである。次回、60手目図の△3五同銀に対し普通に銀を取り返す順を見ていくが、先手が今回のような攻めを考えるのも、次降見る変化が案外大変だからともいう。

(参考文献;将棋世界誌2011年3月号)


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